YKT株式会社

YKTかわら版

YKTかわら版
2011年8月に創刊して以来早11年、おかげさまで2022年最後のかわら版138号を迎えることができました。
年末を控え、新型コロナウイルスの新規感染者も増加中ではありますが、3年目を迎えたWithコロナの生活に順応してきているように感じます。一方、ロシアによるウクライナの軍事侵攻があり、これまでの秩序が大きく揺らいだ年になりました。
12月号の恒例ですが、かわら版の一年を振り返り反響のあった記事を集めてみました。
皆様が良いお年をお迎え下さいますようお祈り申し上げます。
こぼれ話
~ 「海外出張の準備で苦労したこと」 ~
先月、2年振りの欧州出張に行きました。久し振りの海外出張だったので、何が必要だったかを思い出しながら、準備をしました。現地のホテルにはないこともあるので室内用スリッパ、歯ブラシ、現地の電源ソケットも用意しました。コロナ前と違うのは新型コロナワクチン接種証明書と医療用マスクを用意することでした。接種証明書がないと、PCR検査の陰性証明か、快復証明が必要です。ワクチンを3回接種していれば、地方自治体が発行する英語のワクチン接種証明書で、ドイツに渡航ができます。ワクチン接種証明書は必要資料を地方自治体に送付し、返信用封筒で郵送されてくるので、スケジュールに余裕を持って準備をした方が良さそうです。
今回の出張準備で、苦労したのは医療用マスクの入手でした。2020年5月の段階では、ドイツでは公共交通機関では、医療用マスク着用が義務づけられており、電車で着用していない場合は罰金の対象となります。近所の薬局を5件回りましたが、ありませんでした。調べてみるとドイツ政府が定義する医療マスクは、OP、KN95/N95、FFP2のマークが付いているものでした。日本の薬局では、色や形が異なるマスクが陳列されていますが、医療用マスクはなかなか売れないので置いていないとのことでした。幸い、一箇所だけ近所の薬局で、KN95対応のマスクを販売していました。医療用マスクだけあって、1枚約200円と割高でした。こちらも余裕をもって事前にインターネットで購入しておいた方が良さそうです。

ドイツのシュトゥットガルトに行ってみると、電車を利用している半数程度の乗客は、医療マスクではなく、不織布マスクを着用し、罰金も求められていないようでした。公共交通機関を除き、ドイツの街ではマスクを着用する方はほとんど見かけることなく、まるで、コロナ禍前の街の景色のようでした。室内の食事でもワクチン接種証明を見せることもなく、マスク着用義務もありません。ドイツでは、新型コロナとの共生が進んでいるようでした。


シャボン玉が舞うシュトゥットガルトメインストリートのケーニヒ通り
こぼれ話
~ 「買い物袋に入ったシャフト」 ~
ドイツの取引先の営業担当者と現地で夕食を食べる約束をしていました。迎えに来てくれた彼の車のトランクルームに白い買い物袋があり、シャフト状に膨らみがあるのが目に留まりました。彼は工具研削盤メーカーに勤務していたので、切削工具をビニール袋に入れているのかと聞いてみました。ビニール袋に工具を入れていたら、刃が欠けてしまいます。彼は笑いながら、刃は欠けないけど、美味しいものだよと答えてくれました。近くの畑で売っていたので、買ってきたようです。

4月下旬から5月にかけてドイツに行くとホワイトアスパラをよく目にします。特に南ドイツのホワイトアスパラは名産品で、郊外にいくと道路脇の直売所で、農家からも買うことができます。彼がビニール袋に入れていたのは採れたてのホワイトアスパラでした。
新型コロナに加え、ウクライナ情勢の影響により、ヨーロッパ便の運航は、ロシア上空を回避したアラスカのアンカレジ上空を通過する北回り、トルコの中央アジアを通過する南回りなっているようです。飛行時間は3時間程度長くなり、足が遠のくドイツですが、この時期に行かれる方は、ホワイトアスパラがおすすめです。

こぼれ話
~ 「電撃ラケット」 ~
スイスのホテルで朝食を食べている時のことです。こちらは夏場、天気が良いとテラスで食事を取る人をよく見かけます。窓も開放され、レストランの室内には虫が迷い込んできます。ホテルのレストランは、ビュッフェ形式で、パンやフルーツが並ぶテーブルの周りには、虫が飛んでいました。しばらくすると、ホールスタッフがテニスラケットのようなものを持って来ました。よく見ると、蠅たたきのようで、日本の仕様とは少し違うようです。これは電気式でラケットの面積が広く、電撃で飛んでいる蠅も退治できるようです。面積が小さいクラシックなものより、効率がよさそうです。そういえば、子供のころ飛んでいる蠅が壁で小休止するまで、しばらく眺めていることがありましたが、電撃だと待つ必要はありません。子供の頃にこんな蠅たたきがあったら、おもしろがって、蠅に限らず、積極的に振り回していたんだろうなと思うのでした。

こぼれ話
~ 「スイスのメーカーがJIMTOFで欲しがったもの」 ~
今月開催されたJIMTOFの設営で機械の位置合わせをしていた時でした。海外メーカーの中には微妙な角度にもこだわり、微調整が欠かせない機械もあります。まずは仮置きをし、それぞれの位置と設置角度を正確に確認した後に、全体のバランスを見て最終調整をします。ここでいいですかと確認をしていると、これは何かと物珍しそうにスイスのメーカースタッフが驚いた表情で機械に近づいてきました。スイス人を驚かしたのは機械と床の間に敷かれた滑る紙でした。重い機械の微調整は難しいですが、ここで活躍するのが滑る紙です。機械を少し浮かした状態で、床の間に紙を重ねて敷いて、機械を床に降ろします。よいしょっと押すと何トンもある機械が、バナナの皮で滑ったようにスッと動きます。スイスの方は、少し紙のお裾分けをもらっていました。今度展示会で使ってみるそうです。

こぼれ話
~ 「海外出張で感じたスリル」 ~
5月に2年振りの欧州出張に行きました。ドイツのシュトゥットガルトでは、公共交通機関を除き、ドイツの街ではマスクを着用する方はほとんど見かけることなく、まるで、コロナ禍前の街の景色のようでした。
展示会に行きましたが、こちらもマスクをしている方は稀でした。マスクをしていると、具合が悪いと思われるようで、体調は大丈夫かと聞かれました。
日本行きの飛行機に搭乗するためには、出国前72時間以内のPCR検査で陰性の証明書が求められます。仮に陽性の場合、ドイツでは自治体が宿泊先を準備しないため、自宅隔離をしなくてはなりません。自宅がない出張者の場合、企業の責任で対処するよう求められます。宿がない場合、ホテルに滞在の延長をしないといけませんが、宿泊を断られる可能性もあります。
現地の取引先の方にどうしたものかと聞いてみると、「自分の家に泊まったらいい」という温かいコメントをいただきました。 そういう訳にもいかないので、ホテルにも聞いてみたところ「黙ってホテルの滞在を延長したら良いのでは」というアドバイスがありました。
PCR検査の結果は、メールで届きます。添付ファイルを開く直前はスリルがありますが、陰性の場合緑色の背景にNEGATIV、陽性の場合赤色の背景にPOSITIVと書かれています。
幸いPCR検査は陰性でしたが、まだしばらくの間はスリルある出張は続きそうです。

陰性の場合                                           陽性の場合
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