GrindTec 2018(グラインドテック研削関連専門見本市)特集
ドイツ ミュンヘン市から車で約1時間のところに位置するアウグスブルク市で、欧州最大の研削専門展示会、グラインドテック見本市が2018年3月14日(水)~17日(土)まで開催されます。同見本市は欧州工作機械見本市EMOのない隔年に開催され、今回で11回目を迎えます。特に工具製造に特化し、汎用研削盤、工具研削盤、表面処理装置、コーティング装置、測定機、研削油が展示されます。出展を予定する当社の主要取扱商品についてご案内します。持参用の印刷用データはこちらからダウンロードできます。
Grindtec2018 Site plan
ホール |
小間番号 |
メーカー名 |
分類 |
1 |
1074 |
Darex / ダレックス |
卓上型全自動ドリル再研磨機 |
2 |
2150 |
Schaublin / シャブリン |
振れ調整機能付きチャック及びコレット |
3 |
3050 |
Platit / プラティット |
PVDコーティング炉・高速除膜システム |
3 |
3053 |
MPM / エムピーエム |
卓上型砥石バランサ |
4 |
4069 |
Crevoisier / クルボアジェ |
装飾部品プレフィニッシュ研削盤 |
5 |
5098 |
Rollomatic / ロロマティック |
切削工具製造システム |
5 |
5103 |
Graf / グラフ |
湿式ブラスト処理装置 |
5 |
5129 |
Kellenberger / ケレンベルガ |
複合円筒研削盤 |
5 |
5129 |
Voumard / ブーマー |
内面研削盤 |
5 |
5133 |
Kirner / キルナ― |
CCDカメラ搭載ダイヤモンド&CBN砥石成形装置 |
7 |
7058 |
Degen / デーゲン |
高速ホーニング機 |
卓上型全自動ドリル再研磨機ダレックス / DAREX (ホール1 / 小間番号1074)
1.5分で簡単にドリルを再研磨、バリ取りも自動
砥石に過度の負荷がかからないよう最適な送り条件を自動設定し、乾式でありながら焼けを防止。一般的な卓上型と比較し3倍速の再研磨時間を実現します。作業者の経験を問わず誰でも簡単に扱えるため、社内での再研磨に威力を発揮します。
材質 |
外径 |
取り代 |
ポイント角 |
シンニング |
バリ取り ホーニング
| 合計時間 |
HSS |
16mm |
0.13mm |
118° |
X型 |
3秒 |
1分28秒 |
超硬 |
10mm |
0.15mm |
135° |
X型 |
3秒 |
1分30秒 |
振れ調整機能付きチャック及びコレットシャブリン / Schaublin (ホール2 / 小間番号2150)
工具研削盤向け新製品のチャックを出展
コレットの振れの問題はシャブリンの振れ調整機能付きチャックで対応。国内の工具研削盤にも搭載が増えています。マウンティングプレートを外すことなく、振れ調整機能付きチャック、標準の引型チャックの交換が可能になりました。
PVDコーティング装置・高速除膜システムプラティット / Platit (ホール3 / 小間番号3050)
高速加工、チタン合金の加工向けボロン系被膜に注目
被膜材料の割合となる組成比をソフトで制御できる円筒形カソードが新しくなりました。材料をより均一に消費させる技術の開発により、材料の寿命が30%改善されました。
アークとスパッタの同時コーティングを実現するボロンの組成比制御によるボロン系被膜。
アークだけでは蒸着が困難なボロンはスパッタを同時利用することで、ボロンの混合割合も自由にソフトで変更できます。高速加工のパフォーマンスを高めるだけでなく、チタン合金の加工に有効な膜として注目を集めています。
卓上型砥石バランサエムピーエム / MPM (ホール3 / 小間番号3053)
安定した連続研削を生む砥石の精密バランス
ロロマティックが採用する砥石バランサとして、日本でも多く利用されているMPM社製砥石バランサです。ロロマティック独自の砥石フランジに対応し、フランジ取り付け後や成形後の砥石アンバランスを改善します。精密バランシングは断続研削による砥石の形状崩れや研削面のビビリマークを防ぎ、特に小径工具でその必要性が高くなります。
装飾部品プレフィニッシュ研削盤クルボワジェ / Crevoisier (ホール4 / 小間番号4069)
職人の磨き技術の自動化
スイスの高級時計はもちろんのこと、日本を含めたアジアの時計製造の現場でクルボアジェのCNC磨き加工機が導入されています。砥石、研磨ベルト及びディスク、ブラシなどのツールを組み合わせ、複雑形状部品を仕上げていきます。時計部品に加え、セラミックの歯科工具、医療器具、体裁面のあるメタル部品においても活用が広がっています。
切削工具製造システムロロマティック / Rollomatic (ホール5 / 小間番号5098)
GrindSmart6000XLの後継機種を世界初披露
精密工具製造のトータルサポート ロロマティックからは新機種の世界初披露が予定されています。今からさかのぼること15年前、国産の工具研削盤で40分かけ加工していた超硬φ16mmのボールエンドミルを僅か8分で高精度加工した機械がありました。その名は6000XL。ロロマティックが自社開発した静圧スライドを搭載し、太径工具も小径工具のような加工時間と精度で加工ができると話題になりました。6000XLの後継機種がいよいよ初公開されます。シャンク径φ32まで対応し、コンパクトな機械で切削工具を安定した精度で、且つ優れた面粗さで製造することを追求し、駆動、スライド、機械設計にロロマティック独自の技術が凝縮されています。展示会では、この機会をお見逃しなく。
ダイヤモンド工具のレーザ加工機LaserSmart501。HSKホルダ一体型のダイヤモンド工具に対応し、省フロアスペースを維持しながら、多関節ロボットを内蔵しています。ロロマティックのノウハウであるレーザパラメータが内蔵され、シャープなカッティングエッジに加え、丸ランド、チップブレーカをワンチャック全加工します。
砥石自動交換システム内蔵の工具研削盤GrindSmart 629XWの砥石チェンジャを1枚から3枚に増やし、16パックもの砥石を搭載するGrindSmart 629XW3実機を出展します。砥石数を増やすことで、自動化、複雑な工具への対応力を高め、24/7(24時間x7日間)の自動運転を視野に入れます。
ポリゴン加工を可能にするSmartPunchを搭載しているNP5。仕様を限定し価格競争力を高めた工具ブランク研削盤ShapeSmart NP3がリニューアルされ登場します。
IoT対応
レーザ加工機LaserSmart 501を含むロロマティック研削盤をネットワークで一元管理し、統計データ、機械の稼働率、アラーム履歴、加工パラメータなどの稼働状況のモニタリングに有効なツールをご紹介しています。
湿式ブラスト処理装置グラフ / Graf (ホール5 / 小間番号5103)
コーティングの前後処理で注目されている湿式ブラスト
ホブ、インサート、エンドミルなどの刃先処理、バリ取りなど多種多様なアプリケーションに対応する湿式ブラスト処理の採用が広がっています。日本の工具メーカーだけでなく、世界的なビッグネームの工具製造に貢献しています。
複合円筒・内面研削盤ケレンベルガ & ブーマー / Kellenberger - Voumard (ホール5 / 小間番号5129)
100年以上の歴史を持つケレンベルガが新商品群を出展
Kellenberger1000は芯高300mm、両センタ間仕様1600mm、300kgまでに対応する円筒研削盤です。X、Zスライドに加え砥石旋回軸にも静圧軸受が採用され、Variaはサブミクロンで制御が可能な最高峰の円筒研削盤に位置付けされています。円筒研削盤でありながら、ジグ加工、砥石ヘッド旋回B軸を利用したコンタリング加工も可能で、高い自由度をもちあわせています。日本においても、ハイエンドスピンドル加工の現場で活躍するのは全軸静圧軸受けのケレンベルガの複合円筒研削盤です。
新機種Kellenberger 100はVitaやVista、Tschudin T25といった名機を集約したものです。Fanuc最新のコントローラ装備。10種類のコンパクト研削ヘッドから適したものを選択可能です。研削出力は出力11.5 kW、砥石外径500㎜、内面用HFスピンドルを搭載しています。芯高200mm、両センタ間仕様1000mm、150kgのワークに対応します。
スピンドル製造の定番 内面研削盤ブーマーからは外径120x80㎜まで対応する小型機VM110を出展します。
CCDカメラ搭載ダイヤモンド & CBN砥石成形装置キルナー / Kirner (ホール5 / 小間番号5133)
新機種自動砥石成形装置K430CNC、K43Cevoを出展
切削工具を製造するのは砥石であり、その形状管理の重要性は高まっています。従来の汎用砥石成形盤K43Cに安全カバーが新たに追加されたK43Cevo、自動装置K430CNCを出展します。砥石成形にテーマのある方はお立ち寄りください。
高速ホーニング盤デーゲン / Degen Maschinenbau (ホール7 / 小間番号7058)
ホーニングツール1本だけの高速ホーニング加工でコスト削減
通常のホーニング加工は粗、中仕上げ、仕上げといった工程ごとに複数のホーニング盤を使用しますが、デーゲン社製の高速ホーニング盤はたった1本の仕上げホーニングツールでホーニング処理を完結、加工時間を大幅に短縮します。自動車部品メーカーだけでなく、世界最大の自動車メーカーにも正式に採用されました。
■展示会情報
JIMTOF出展
JIMTOF2018(第29回日本国際工作機械見本市)に東と西ホールに合計62小間出展決定!
11月1日(木)から11月6日(火)の6日間、東京ビッグサイトにて日本国際工作機械見本市(JIMTOF)が開催されます。
当社は東ホールに50小間、西ホールに12小間を構え、東では工作機械を、西では測定機を中心に欧米の最先端機械をご紹介します。
JIMTOF2016東ホールブース
JIMTOF2016西ブースイメージ
■期末特別キャンペーン
期末特別キャンペーン
シャブリン社製コレット期末感謝セール
シャブリン社製コレットをキャンペーン価格にて提供いたします。2018年3月末ご注文分までが対象となりますので、この機会を是非お見逃しなく。
なお、在庫状況により、期間中のご注文でも4月以降の出荷となることがあります。
Wタイプ以外にも各種取り揃えておりますので、お気軽に営業担当までお問合せください。
■期末特別キャンペーン
期末特別キャンペーン
パナソニック ファクトリーソリューションズ社製部品期末感謝セール
最新のCMシリーズからスクリーン印刷機・ボンド塗布機・ME設備まで、期末特別キャンペーン価格にて取り揃えております。消耗部品交換による予防保全・性能維持や段取り作業の効率化、対象品リスト・詳細については各営業担当までお問い合わせください。
■OGP耳寄り情報
OGP/QVI社柔らかい素材の測定に適した低接触圧の接触プローブ
SmartScopeには画像センサーに加え、接触式センサーやレーザを搭載することができます。一般的な接触プローブの接触圧が2gに対し、僅か1mgの低接触圧のフェザープローブを紹介します。羽のような柔らかい素材でも計測することができます。
3つのポイント
・超低接触圧1㎎
超音波振動を応用し低接触圧を実現
・作業性に優れた格納式
通常の画像測定時には干渉しないよう格納しておくことができます。
・最少スタイラス径 0.125mm
通常のタッチプローブ(最小0.3mm)では難しい小さな穴径の計測に有効です。
~ あれ?ドアが開かない。 ~
ドイツのホテルに泊まった時のことです。最近は、カードキーも多いですが、今でも多くのビジネスホテルは昔ながらの鍵が利用されています。ホテルにチェックインし、フロントで鍵を受けとり、じゃ、また後でと同僚と別れ、スーツケースを引きずりながら部屋に行きました。しばらくすると携帯電話がなりました。先ほどエレベータで別れた同僚からでした。部屋のドアが開かないので来て欲しいとのことでした。彼の部屋の前までいき、ためしにやってみると何の問題もなく開くのでした。慣れてしまうとなんでもないのですが、初めての時は少してこずったのを思い出しました。
日本では鍵をあけると、ドアノブを回し開けることができますが、ドイツのドアノブは飾りでドアを開ける機能がなく、回らないことすらあります。鍵がドアノブの役割を担います。鍵を差し込み、鍵が開くカチャという音がしてから、少し余計に回し、その状態でドアを奥に押し込むとドアが開きます。そういえば、鍵を余計に回すとテンションがかかる独特の感触があります。鍵を差し込みこの微妙な感覚を味わうと、ドイツに来ていているんだなと思うのでした。