今月は当社の88年の歴史のルーツでもあるドイツ・インデックス社をご紹介します。
戦前からその名はとどろき、世界大戦により船舶による海上輸送が困難になると、シベリア鉄道、潜水艦Uボートを利用して日本まで輸送されたこともあります。

世界最大の旋盤専業メーカーであるインデックス社は国内では多軸旋盤メーカーとして知られていますが、複合加工機のメーカーでもあります。工程集約、バー材からの加工が可能なことから、機械加工の現場では複合加工機が多く利用されています。チャッキングをし直さないことから、精度的な優位性もあり、十分な工具本数搭載により複雑部品の対応力も増しています。

但し、複合加工機に工程を集約することは、サイクルタイムや、製品のリードタイムが長くなるという問題も指摘されています。リードタイムを重視する現場では工程ごとに機械を分け、旋盤、マシニングセンタなどの流れで複雑部品の短納期に対応しているケースも見られます。工程を集約しても短いサイクルタイムが実現できる複合加工機があれば、その必要性は高くなってきます。
複雑部品の短時間加工に定評があるインデックス社の3機種の複合加工機を紹介していきます。
1） インデックス社のベストセラー機Gシリーズ
Gシリーズはインデックス社のベーシックな複合加工機で、モジュラーブロック・システムを採用しています。必要なユニット（タレット1、2、3、ミーリングヘッド、ステディレスト、テールストック、カウンタースピンドルなど）を選択し、適した機械構成に対応しています。


インデックス社 複合加工機に共通する特徴は、カウンタースピンドルがメインスピンドルと同じ出力をもっていることです。また、同社の代名詞でもある優れた機械剛性をベースにして、最大3箇所を同時に加工するオーバーラップ加工によるサイクルタイム短縮を実現します。

2） 次世代スライドを搭載した複合旋盤　INDEX社 複合旋盤 C100、C200
複合加工機Cシリーズは一般的なリニアガイドではなく、プレート型ガイドを採用しています。

一般的な機械の軸スライド構成は、左図のように軸の上に軸が重なる設計なっています。この場合、X軸、Y軸の負荷が、Z軸にかかるため、剛性や振動という面で問題が発生します。
軸数が増えることは、誤差の累積を生み、高い剛性を維持することも困難であるとの視点から、軸を重ねない方法が考え出されました。Cシリーズは機械ベースと一体化したプレート型スライドにXZ軸が搭載されています。プレート型スライドにより、剛性、振動減衰率を大きく高めることが可能となりました。その結果、加工精度、加工時間、工具寿命で大きな成果を上げることができます。



国産複合加工機が2スピンドル、2タレットで160秒かけて加工するワークを45秒で加工します。

3） ミーリングヘッドを2つ搭載した新発想の複合機 R200、R300
最新のRシリーズはミーリングに軸足を置き、メインスピンドル、カウンタースピンドルでの同時ミーリング加工をします。2つのミーリング加工を片側のスピンドルで同時に行うことも可能で、加工時間を大幅に短縮することができる複合加工機です。

今回は「高機能プラスチック展」及び「MEDTEC JAPAN 2012」にも出展されるSmart Scope Vantageシリーズにスポットをあててご紹介します。同シリーズは超高精度・超高速・マルチセンサー測定に特化したハイエンドモデルです。

米国OGP社製非接触全自動測定システム　Smart Scope VANTAGEシリーズの主な特長

1） 自社開発のテレセントリック光学系搭載により鮮明な画像処理測定が可能。
→テレセントリック光学系とは？？

【定義】
テレセントリック光学系＝主光線が光軸に対し平行となっている光学系

【メリット】
●画像の歪みを抑える
円筒型・球型のワーク、プリズム素材のワーク、立ち壁部分などの測定時に発生しやすい、下図のように曖昧なエッジ（壁面効果）を抑え、正確なエッジを検出することができるようにします。



●ピントがずれても像の大きさを一定に保つことが可能
一般の光学系と異なり、ワークのピントがずれたときに像の大きさが変わってしまうことを抑える効果があり、より正確な寸法測定を行うことができます。



2） 倍率・収差補正を自動で行う全自動キャリブレーション機能を搭載（特許取得）。

3） 長い作動距離と高い追従能力を併せ持つレーザー測定ユニット 「Telestar TTL Laser」を搭載可能。



4） 全ての照明にLED光源を採用しており、低消費電力・メンテナンスフリーを実現。
さらに、角度可変式照明Smart Ring Lightを標準装備。



5） レーザー、タッチプローブ、デュアルロータリーをはじめとした各種センサーを搭載可能なマルチセンサーシステム完全対応。



6） フロアモデルにおいては本体にグラナイト定盤を採用したことで高い剛性を確保。
マルチセンサーによる複合測定にも高い安定性を発揮。

半導体業界の実装技術は微細化・デバイスの小型化が進んでおり、高密度・高精度実装が可能な技術が求められています。
AJIのMWCシリーズは独自特許技術により±1μmの実装精度を可能とする最新鋭機器です。




光通信・MEMS・ハードディスク・プリンタヘッド・ピックアップ・医療機器など多くの分野で適用されています。
また、ダイボンダ・FCボンダ等についても柔軟にカスタマイズ対応を致します。是非ご相談下さい。

事業内容	：　小物部品の切削加工
HP	：　http://www.kodass.com/

香田製作所の歴史は終戦まもない昭和23年から始まります。現香田社長の御祖父が香田ろくろ製作所を創業し、戦後復興の社会インフラの需要にのり、電路を開閉するスイッチの大型版である開閉器用部品を金属ろくろで製造しました。
昭和20年代後半に白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫の三種の神器、そして昭和30年台の高度経済成長期にはカラーテレビ、クーラー、自動車の新三種の神器の普及により白物家電、自動車の部品加工に対象を広げていきました。生産設備はろくろ、汎用旋盤、カム式自動盤、NC旋盤と移行し、昭和51年に2代目の現香田社長の尊父が有限会社香田製作所として法人にしました。
プラザ合意の円高が導いた会社の方向性
昭和60年にドル相場の安定のために先進国のドル安強調が実施され、1ドル235円が1年後には150円台の急激な円高となり、国内の生産拠点の海外移転が進みました。香田製作所は国内にとどまるため、生き残る道を模索していきました。まず、カム式旋盤、NC旋盤の削って落とす数円の単価の仕事に見切りをつけました。
そして、複数の機械を利用した生産工程ではなく、加工を1台の機械で完結させるため、複合加工機を導入しました。横から穴加工、タップを入れるなど追加工をいれて少しでも単価が高い仕事を選んでいったのです。


仕事に合わせて機械を選択しない
昭和60年代にCNCを搭載した工作機械が一般に普及してくると、最新機種を他社に先駆けて導入することで付加価値を高めていきました。そんな中、YKTが主催する欧州自動盤メーカー見学ツアーでドイツ インデックス社製複合加工機を知ったのです。国産複合加工機の最新機種が2スピンドル、1タレットの時代に、インデックス社製複合加工機は2スピンドル、2タレット、さらに旋回B軸、旋回C軸を利用した補間による直線Y軸加工にも対応しました。画期的な斜め穴、アタッチメントを使用せずにオフセットした穴加工も可能にしました。さらに、2タレットにより搭載できる工具本数も2倍になり、ワンチャックでより複雑な部品を加工しました。付加価値の高い部品を1台の機械で完結したい香田製作所の方向性に適した複合加工機との出会いでした。まず、インデックス社製複合加工機G200、そしてG200 Compactを導入したのです。

香田社長は「持続性が不透明な特定の仕事に合せて機械を買ってしまうと、違う製品で穴が増えたら加工できないなどの問題が起きる。可能な限り高いレベルの最新機種を導入しておけば、単純な形状は加工ができる。」と語ります。

香田製作所では現在φ1～φ65mmに対応した約50台の複合加工機が設備されています。能力の高い機械を上手く使いこなし、難しい加工をしている同社のツーリングはインデックス社にも一目置かれています。要求精度が厳しい複雑部品が多種におよぶため、使い勝手に定評があるOGP社製非接触三次元測定機を導入し、付属のタッチプローブも併用し測定しています。


生産は人ではなく、機械にやらせる
一般的に部品加工は旋盤→マシニングセンタ、または複合加工機→マシニングセンタの工程で加工されることが多い。複雑形状に応えるために複合加工機、マシニングセンタの工具交換可能本数は増え、各工程を短くするために機械は高速加工が浸透した。工程を増やすことでリードタイム短縮のメリットがある一方で、コストはかかる。

「工程で機械を増やすと各工程で機械加工プログラム作成、治具準備が必要で、中間工程に在庫も不可欠だ。不良がでたら最初から作り直さなくてはならないし、2～3台の機械に一人の作業員が必要になる。うちは、サイクルタイムが長くても、ワンチャックで製品を完成させる。チャッキングし直さないから精度も良く、歩留まりが高くなる。治具数も抑えられ、最低でも2個目からは安定して良品ができるから無駄も生まれない。なにより人件費が抑制され、24時間連続運転も可能になる」。
さらに厳しい競争のために、備えをしておく
今日、香田製作所では工作機械の駆動部品、高圧ポンプ部品、半導体装置の機構部品、重電部品、自動車部品を中心に加工をしています。複雑部品の短納期対応、トータルコスト低減の課題にも応えています。さらに、10年前に医療用具製造業許可認定を取得し、医療装置部品の割合も増やしています。
グローバリゼーションと円高の影響により、産業の空洞化の流れは止まりません。特に完成品は今後も安易に流出していくことになり、国内には試作品、ハイエンドな機構部品、機密性の高い部品、短納期小量部品などの限られたものだけが残っていく傾向がさらに増していきます。グローバリゼーションは人件費の安い国に複合加工機の普及も推し進めています。

「以前は複雑な部品はゆっくり加工することが許されていたが、早く加工する必要性が益々高くなってきた」。

複雑部品の短時間加工を追及し、インデックス社製複合加工機C100を導入しました。2スピンドル、3タレットでオーバラップ加工の優位性が高く短時間加工が可能です。このモンスター機は国産複合加工機2スピンドル、2タレットと比較し2～5倍早く、下記部品の加工時間を300秒から、僅か64秒に短縮します。

生産拠点の海外移転が進む厳しい競争の中、香田製作所は高い次元の複合加工機で、複雑部品の短時間ワンチャック全加工にこだわって生き残りをかけていくのです。

期間 ： 2012年4月11日（水）～13日(金） 10：00～18：00（最終日は17：00）まで
会場 ： 東京ビッグサイト（東1ホール ブースNO.6-20）

高機能プラスチック製造に関わる原材料・加工設備・検査設備など様々な専門技術が集う展示会で、初回にも関わらず既に250社以上の出展が決定しています。
弊社は、検査機器関連からは非接触全自動三次元測定システム、卓上型X線CTスキャナ、加工機器関連からは、UVレーザーマーカ装置を出展致します。
ご来場を心よりお待ち申し上げております。

期間 ： 2012年4月18日（水）～19日(木） 10：00～17：00（最終日は16：00）まで
会場 ： パシフィコ横浜（ブースNO.740）

医療機器の製造・設計に関する【アジア最大】の展示会が開催されます。研究機関やメーカーが医療機器製造の新技術や原材料・機械・部品などを展示し、活発な情報収集と商談を行うことができる年に一度のイベントです。
弊社は下記メーカーの機械及びサンプル出展を致します。
医療機器に関する、新製品開発や製造技術の向上などにお役に立てば幸いです。
【主な出展メーカー情報】

1） OGP（オージーピー）社　非接触全自動三次元測定システム
SmartScope　Vantage250　Telestar TTLレーザー搭載
Telestar TTLレーザーは従来苦手とされる急勾配や鏡面に対する追従能力が高く、傾斜の高い金属部品やインプラントのような自由曲線形状の測定に大きく貢献します。



2） SHAKE社　X線CTスキャナ　SHR CT-50
卓上型・省スペースで高速CTスキャンにて非破壊にて内部検査が可能となります。
STL形式にファイル出力も可能です。メインはプラスチックになりますが、ステントのような薄い金属部品であればスキャン可能です。



3） WALTHER TROWAL（ワルサートローバル）社
ワーク固定式振動バレル装置　MVシリーズ
バレル装置以外にも豊富なメディアを自社開発しており、ワークに応じて表面処理のノウハウ提供が出来るメーカーです。
特殊治具により膝や股関節のインプラントを固定して磨き処理をすることも可能です。



4） ROLLOMATIC（ロロマチック）社　小径工具研削盤　GrindSmart628XS
小径一般工具以外にも歯科・医療工具にも多くの実績を持ち、工具の内製をご提案出来ます。



5） AFFOLTER（アフォルター）社　マイクロギヤ加工機・ホブ盤
あらゆる産業分野のマイクロギヤに対応出来るメーカーです。
デンタル用治療機器に使われるギヤにも実績があります。



6） PLATIT（プラティット）社　アークイオンプレーティング装置
ヨーロッパではインプラントにチタンコーティングをしている実績があります。
多種多様なオリジナル被膜を開発できるπシリーズは医療機器パーツのコーティングにもご提案可能です。



7） AMSONIC（アムソニック）社　Amsonicシリーズ
Amsonicシリーズは1つの洗浄層で洗浄・すすぎ・乾燥を行い蒸留装置も内臓しております。数ある洗浄機の中でも超精密洗浄が可能で医療機器の洗浄にも対応可能です。